イラストレーターのめぐろみよです。
大変だけれど、とても楽しいのがパーツ選び。
小さな家だからこそ、細部へのこだわりが大事!
というわけで、照明、水道の蛇口、ドアノブ、シャワーヘッド、洗面台、ポスト、色々な取っ手、手すりなどなど、こだわりを持ってパーツを探しはじめたら、それこそキリがないのですが、私はスケッチブックを片手に、建築現場と仕事に通う合間をぬって、せっせとショールームを歩きまわりました!
とはいえ、最初から自分でそんなに段取りよく回れたわけではありません。じつのところ、どんなショールームがあるのかさえ、まったくわかってないありさまでした。
最初は、工務店側で訪問する日程を組んでもらって、言われるままに私がくっついて行くという感じだったんです。
一番先に足を運んだ、あるショールームでのこと、照明器具やトイレ、バス、キッチン、床材、壁紙…と家の中のモノはここで何でもそろっちゃうほど。
受付をすませると、何と私のためにプランの担当者が数名準備されていて、ちょっとビックリしました。

工事が始まると、時間がなくてパーツ選びどころではなくなってしまいます。実際に、商品を選んで工務店に伝えるまでの時間も限られているので、いつまでもショールームで悩んだり迷ったりしていられないのも現実です。
ただ、そんな中ででも、時間のゆるす限り、体力の続く限り自分の足で1ヶ所でも多くのショールームを回るしかないって思いました。
自分自身、あれだけ回ったはずなのに、もっといろいろ見たかったって、今になっても思うんですから。

たとえ、ショールームに行く時間がとれたとしても、その日のうちに決めてしまおうなんて考えは禁物。
だいたい店頭の商品には限りがあるし、気に入ったものがあっても、サイズや色、部屋の雰囲気に合うかなどを検討するのはむずかしいものです。
いったん家に帰って頭を冷やしてから、カタログでじっくりと検討したほうが、よりよい選択ができるはずです。
カタログがあれば、こういうモノを取りつけてもらいたいとか、この手のものを探したいなどと、工務店との話がスムーズになります。また、自分で探したり注文するよりは、工務店を通してもらったほうがスムーズな場合もあるんです。
ところで、私が写真で座っている吊り椅子ですが、実はたまたま目にとまった、雑誌の小さな小さな写真だけで購入を決めたんです。
デンマークの作家によってデザインされたこの吊り椅子、何とこの小さな家で一番高い家具だったかもしません。

とにかく一生モノという覚悟で購入を決意。一生モノならついでにと、クッションを特注の白い革で仕上げてもらいました。注文後ドキドキの一ヶ月。ようやく椅子が届き、できたばかりの小さな家のリビングに取り付けられると、私は早速パトを抱いて静かに腰掛けてみました。
予想通りの揺りカゴのように気持ちいい座り心地。窓から差し込む穏やかな光と風に包まれて、しばらくうとうとと眠ってしまいました。
つづく
こんにちは、「ちいさな家の研究室」前田です。
前回よりレポートをしております、世田谷区のH邸。今回はいよいよその内部に迫ります☆ 土地の広さから想像できないほど、中はとっても広々とした空間でした!
■2階、3階の居住スペースは壁がないんですね。広々と感じます!
「土地がちいさなぶん、壁を作ると余計に狭く感じてしまうので。設計士の方と相談のうえで極力壁を作らないでいただきました。2階はLDKスペースですが、キッチンはアイランド型にして、リビングを見渡せるようにしました。開放感もありますし、キッチン周りをいつも綺麗にしておこうと心がけるのもイイですよね(笑)。
3階は寝室と、傾斜の屋根裏を利用したスペース。壁は作らずにひとつづきですが、間仕切りのような配置でウォークインクローゼットを設けました。屋根裏スペースは子どもが生まれたら遊び場にしたり、デスクを置いたりできるかな、と考えています」。
【キッチン】
【リビング】
【3F】
■外観もすっきりとシンプルですが、家造りで一番こだわったのはどこですか?
「外観や内側の構造デザインを凝ったりしてもコストが高くなったり、飽きが来るかもしれませんよね。そのぶん、装飾デザインなどで遊びました。たとえば、2階のリビングに面した窓にアイアン調の飾りをつけたり、それと合うような床材を選んだり。主人が家具、特に椅子が大好きなので、そういった家具とのバランスなども考えて、細かなところにこだわりました。
私がどうしても担当したくて譲らなかったのは洗面所のタイル(笑)。IKEAで購入した大きな鏡と、シンプルな大きめの洗面ボウルにあわせて、繊細な色の小さなタイルを並べたい!と思ってお願いした自信作です。お客様にも好評ですよ」。
【洗面所】
■ズバリ。ちいさな家で良かったですか?
「はい。家は広ければ掃除が大変ですし(笑)、家具や照明がいくつも必要になっちゃいます。当然ながら建てるのにもコストがかさみますよね。ちいさな家なら、どこにいても目が行き届きますし、一緒に暮らす人の気配を感じて安心。ちいさくても、作り方で広く見せることは出来るし、凝った家にしなくても家具や装飾でオリジナリティを出すことが出来る。そのほうがずっとオシャレで、現代っぽいなって思います。主人共々、大満足です!」。
【外観】
<物件DATA>
東京都世田谷区 H邸
敷地面積: 19.8坪
建築面積:約 12坪(建ぺい率60%)
延床面積:33坪
工法:木造(在来工法)
建築費:2800万(建築設計料込)
建築家:AreaDesign 大縄順一
工務店:colum
インテリア好きにとって人気の高いアイテムのひとつであるカゴ。つい集めてしまうという人も多いのではないでしょうか。
カゴほど世界中で作られ、使われている道具というのも、他にないかもしれません。

アジアのマーケットでは、ざっくり編まれた素朴なカゴの上に、野菜や果物がどさっと積まれています。
ヨーロッパの市場でも、人々はカゴを手に下げお買い物。底にキャスターが付いて、カラカラと引っ張るカート式のものもあります。
アフリカのカゴは、赤や黄色で模様が編み込まれていたり、カラフルなビーズの装飾が付いていたりして、大胆な色使い。
そして、竹やあけび、山ぶどうの蔓など、四季折々の自然素材から作られる日本のカゴ。どこの国でも、カゴは普段の生活に密着し、日々使われています。
かつて、倉敷にある民藝館を訪ねたら、世界中のカゴを集めた「カゴの部屋」というのがありました。
初代館長だった外村吉之介さんはカゴが大好きだったそうで、たくさんコレクションされていたそうです。
訪れた来館者に対しても、館長自ら現れて、カゴの説明をされていたとか。そして、どこかで講演の依頼があると、いつもカゴを片手に出かけて行ったそうです。
なんだか微笑ましいエピソードですね。

日本人の暮らしにも、昔からカゴは欠かせない道具のひとつ。
そんなわけで最近、竹 籠作りのワークショップに参加してみました。
竹籠の産地である別府の職人さんに教わって、取っ手の付いた手提げカゴを作ります。
竹はしなやかな弾力性があり、丈夫で壊れにくい素材。といっても、いざ作るとなると力加減はなかなか難しく、ぎゅっと詰めて編まないとスカスカになってしまうし、勢い余って力を入れすぎるとパリンと折れてしまいます。霧吹きで充分に湿らせ、竹を柔らかくしながら、手際よく編みこんで行きます。
職人さんは2,3時間でたちまち編み上げてしまうそうですが、私たちは丸1日がかり。
しかし、やっとの思いで出来上がった竹籠は、愛着もひとしお。
ペットボトルが3本くらい入る大きさで、取っ手が付いているため、バッグとしてお買い物に持っていけるし、普段は壁に下げて小物の収納用にもなります。
中に瓶などを入れて、花を挿してもきれいです。かたちがシンプルなので、どんな部屋でもすんなり馴染みます。
カゴはインテリアに取り入れやすい便利なアイテム。
ひとつぽつんと置いてあるだけでも様になりますが、様々な国のものを混ぜても、かたちや大きさがバラバラでも、意外と程よくまとまり、ほのぼのと和やかな風景を演出してくれます。逆に同じものを複数揃えて並べると、空間がきりっと引き締まります。
困ったときのカゴ頼み?!と言ってもいいほど。小さな家のインテリアにも大活躍してくれるに違いありません。
最後に、素敵なカゴが見つかりそうな店をご紹介します。
暮らしの道具 谷中松野屋(和、アジアのカゴ)
http://yanakamatsunoya.jp/
KOHORO(和、アジアのカゴ)
http://www.kohoro.jp/
黄色い鳥器店(和のカゴ)
http://www.kiiroi-tori.com/
巣巣(北欧、ラトビア、モロッコなどのカゴ)
http://www.susu.co.jp/
キャトル・セゾン(フランスのカゴ)
http://www.quatresaisons.co.jp/
F.O.B COOP (フランス、ヨーロッパのカゴ)
http://www.fobcoop.co.jp/
グランピエ(中近東、エスニックのカゴ)
http://www.granpie.com/
こんにちは、「ちいさな家の研究室」前田です。
研究室として、これまでに「ちいさな家のつくりかた」をひととおり研究してきましたが、
・実際に建てられた家を見てみたい!
・女性にとって暮らしやすいシンプルな「ちいさな家」は、住んでみてどんな感じ?
プロジェクトのメンバーからもそんな声が上がり、それならば生の声を聞いてみようと、今回は実際に建てられた方の家にお邪魔しました。自宅兼事務所として、東京の世田谷に建てられたHさん。すっきり外観とシンプルな間取りの中、随所に奥様のコダワリが詰まったステキなお家です!
■どうしてちいさな家を建てようと思ったのですか?
「主人がフリーランスで仕事をしているのですが、以前は自宅と事務所が別でした。時間が非常に不規則な仕事なので、事務所で仮眠することや、電車がなくなってタクシー帰り、その翌日は早朝から仕事…なんてこともしょっちゅう。結婚してからもなかなか時間が合わないし、家賃もかさむばかり。それなら自宅と事務所をひとつにしようと思い、家を建てることを決めました。
まずは仕事のことを考え、渋谷や新宿に出やすい場所という条件で、以前事務所のあった新宿区の四ッ谷~四谷三丁目エリアや、世田谷区の田園都市線の沿線で土地を探していました。さらに、暮らしやすさを考えたら、買い物にも不自由しない世田谷区のほうが気に入ってしまって。1本路地を入るととっても静かで過ごしやすいんです。ということで、場所ありきで建てることにしたため、予算面と考え合わせて必然的にちいさな家、となりました」。
■事務所と自宅兼用のちいさな家、生活されてみていかがですか?
「1階を事務所、2階と3階を居住スペースにしているのですが、事務所へはスタッフやお客様の出入りが多いため、扉は別にしています。その点でお互いに気になる事はありません。ただ、ちいさな家なのでお互いの気配を感じることができて安心な部分と、少し気を使う部分があります。たとえば食事の時は、2階に上がってくれば一緒にできるようになりましたが、上の生活の音や下の打ち合わせの声などがお互いに少し気になってしまうことも。建てたばかりの頃は、もう少し防音のことも考えたほうが良かったかな、と感じたりもしました。しかし暮らしていくにつれ、お互いが少し気をつけたり、良い意味での慣れもあり、大きな問題ではなくなりました」。

そんな職住一体型の「ちいさな家」を実現させたHさんのお宅。次回、その中を詳しくご紹介いたします!