ちいさな家応援サイト〈ちいさな家が好き〉

ちいさい家だと、幸せに手が届く。


2011年09月19日

若い二人のスイートホーム計画(3)

前回は家づくりの出発点について考えてみました。若い二人の想いやこだわりを大切にして家づくりに反映することができれば、きっと素敵な家を建てることができると思います。
今回は、土地の広さから家づくりについて考えてみたいと思います。

家づくりについて考えはじめると家そのもののことはもちろん、土地についてもいろいろ考えなくてはいけませんね。法律上の規制などで、土地は場所によって建てられる家の大きさの限度が異なっています。

建蔽率や容積率という言葉を聞いたことがあると思いますが、土地は用途地域というものが決まっていてエリアによって住宅系、商業系、工業系というように分けられています。
住宅系の場合、建蔽率(敷地にどの位の面積の建物が建てられるか=空地をどの位とらなければいけないか)は概ね30~80%、容積率(その土地にどの位の面積まで建物をたてられるか)は50~500%と場所によって巾があります。
例えば、40坪の敷地の場合、建蔽率が60%、容積率が200%とします。
敷地の200%の大きさの家が建築可能で最大80坪の家を建てることができますが、敷地の空地を40%確保しなければいけないので1Fは約24坪が限度になります。

ものすごく大きな平屋の家に住みたいと思った場合には、ものすごく大きな土地が必要になってきます。
人里離れた土地であればその価格も安いでしょうが、都心の真ん中や通勤圏内に家を建てたいと思った場合には、購入できる土地の大きさで建てられる家の面積が決まってしまうという訳なのです。

ところで、極小住宅というのを耳にしたことがあるでしょうか?
最近ではペットハウスなどという愛称でも呼ばれることがあるのですが、10~20坪程度の土地に一般的な家より小さな家を建てることを指します。
ところが、最近ではいろいろな工夫が施されて、とてもユニークでしかも住みやすい小さな家がたくさん建てられています。

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当然ですが、小さな土地に必要なスペースを組み入れていくと平屋は無理で、必要に応じてまるで搭屋のように縦に延びた住宅になります。
それでも必要な面積が確保できなければ地下に部屋を作ることもあります。

地下を作れば費用は上がりますが、建物の基礎が地中深くに入るようになるので構造上安全性が高まります。
また、防音効果も高く地下をオーディオルームなどにしている家もあります。
でもきちんと処理をしないと湿気が高く環境が悪いというだけでなく、昨今の大雨などを考えると、浸水という大きなトラブルも想定しなければなりません。

各フロアに1部屋づつ作って、屋上の見晴らしのいいところにお風呂とかテラスを配置するとか、想像するだけでも気持ちのいい特別感のある家ができあがることもあります。
でも、ここでも建築の法規上でクリアしなければいけない条件が多くありますので、こういう特徴的な家を造りたければ、極小住宅に関する専門知識をもった建築士などに相談するのがいいでしょう。

ところで、候補地は道路に接道しているでしょうか?
道路に接道しているというのは敷地が巾4m以上の道路と2m以上接しているということです。敷地と道が接していないと家は建てられません。
当然きちんとした不動産屋さんの斡旋だとしても、事前にその土地が持つ規制や建築条件についてはきちんとしたチェックが必要となってきます。
その他にも建物の高さの制限や斜線の制限、火災を防ぐ防火措置を定めた地域、崖などの安全性を定めたものといろいろな制限がかかってきますので注意しましょう。

家は工夫と発想次第で、想いやこだわりや夢を実現することができます。
若い二人だから予算的に厳しいと家づくりをあきらめないで、いろいろと可能性を検討してみてはいかがでしょうか?
そしてそのプロセスを楽しむことで、お互いの価値観や夢や家庭に対するイメージが理解できます。
二人の夢を共有できることは素晴らしいことですよね。
そして、若い二人ならば既成概念に縛られることもなく、自由で楽しい家づくりが実現できるかもしれませんね。

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森麗子

プロフィール
住宅設計で有名な清家清先生の事務所で住宅のほか、横浜八景島シーパラダイスやスポーツクラブなどの設計に携わった後に独立。「女性の目線で女性に優しいデザイン」をテーマに女性による建築デザインユニットを運営中。

  • CRESCASA「クレスカーサ」
  • おひさまハイムFAN
  • セキスイハイムの平屋 楽の家

2011年07月22日

若い2人のスイートホーム計画(2)

今年も暑い夏がやってきました。皆さんも体調に気をつけてくださいね。
今回は、若い二人の家づくりの出発点について考えてみたいと思います。

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以前は家を持つというと少し郊外に一戸建て=土地がある程度の広さがあって、リビングダイニングがあって、夫婦の寝室と子供部屋2つ、余裕があれば和室を1部屋、カーポート付というのが一般的だったのではないでしょうか。
家のイメージが規格化されていて、まず「家を持つ」ということに比重が置かれていました。

でも最近は家に対する価値観も多様化していて、土地は狭くても都心の真ん中に住みたいと考える人、趣味を中心とした家づくりを考える人、通勤に時間がかかっても自然環境の良い場所で週末の時間を大切にしたいと考える人など、家に関する軸となるものが変わってきているようです。

それって昔、ブランドのバックとかみんなが同じものを持っていると安心していた時代が過ぎて、それぞれが好きなものを選んで、それは高い安いという判断でもなければ流行っているというところでもない最近のファッションの選び方と似ているように思います。
家の価値観が個別化してきたことはとてもいいことだと思います。居心地がいいと感じるものは皆さんそれぞれに違うのですから。

家を持つ際、今後の暮らしや環境の変化、例えば転勤や家族が増える事など不確定な要素が多くて、今が購入時期なのかと考える人も多いかと思います。
20年後、30年後もこの家に住み続けるのだろうかということをシミュレーションすることは大事だと思います。
将来の生活や家族構成に対応できるように、できるだけ間仕切りを設けずにフラットに使うというのも変化に対応するための方法のひとつかもしれません。
家族の様子が伺える家づくりという観点からもプライバシーの必要なところは家具やパーティションで区切って生活するというのは日本の昔からあった知恵の1つです。

夫婦で働いている忙しい二人には、当面は交通の便のよい便利なマンションも魅力的かもしれません。また、年をとって駅や買い物に便利なマンションに引っ越すという動きもあります。
庭の手入れや家のメンテナンスが煩わしいと感じたら、戸締りが簡単にできてエレベーターもついたバリアフリーのマンションでの暮らしは快適だと思います。

将来に向けて、いろいろ心配なことはあるかと思いますが、若い二人が家を建てたいと思った場合は、まずは自由な発想で自分たちの家について考えてみたらどうでしょうか。
家を作る時に大切に思えることを自分達で書き出してみましょう。その中から、自分達にとって本当に大切にしたいことが見えてくるかと思います。

例えば、
・ 自然と共生できるエコな暮らしが実践できる家が欲しい
・ 趣味であるケーキづくりが楽しめる大きなキッチンのある家にしたい
・ 開放的で生まれてくる子供たちが自由に動き回れる大きな空間が欲しい
とか・・・。

工法や費用などは、おいおい専門家に相談しながら整理していけば良いと思います。
だからどんな場所に、何を大切に、どんな住まい方をしたいのか。
なによりもそこが一番大切な家づくりの出発点になるのではないかと思います。

続く


2011年06月14日

若い2人のスイートホーム計画(1)

こんにちは、森麗子です。

今回から、結婚を控えているカップルさんや新婚さんの家づくりについて考えてみたいと思います。

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結婚を迎える2人は式やパーティの準備、新婚旅行、新居への引越しなどやることや考えることが沢山あって、おまけにどれも費用も労力もかかるので新しい生活のスタート時に新居の購入まで考える余裕はないというのが現実かと思います。

結婚してしばらくは環境の変化もあるかもしれないし、数年は貯金をして子供が産まれて小学校に入る頃に家を購入しようと計画している方が多いかもしれません。
一方で数年後に家を購入することを考えているのであれば、賃貸で家を借り将来マイホームを購入するための資金も貯めるというのは少しもったいないと思う方もいるでしょう。

それでは家を購入する場合と賃貸の場合、どちらが実際お得なのでしょうか?
20年返済を考えて比較すると20年目までは賃貸が有利という結果がでていますが、返済後も含めて考えると購入したほうがお得ともいえるようです。

下記サイトでローンの返済や金利手数料の比較など参考にしてください。

最新の住宅ローン金利比較

れぞれにメリット、デメリットがあり、実際には金額的な損得で結論を出すのは難しいというところでしょうか。
最終的には、2人の総意としてマイホームを持ちたいと思うのかどうかの意志によるところとなると思います。

人生において自分の居場所、しかも居心地のいい場所を作ることはとても大切なことですね。
だから、人生のパートナーを見つけたら、自分たちにとって居心地の住まいををどう考えて行くかは、2人の人生設計の最初に大事な作業の1つとなりますし、これからの2人の人生の骨組みになりますので、ないがしろにはできない重要なテーマであると言うこともできるかと思います。

これから2人はどう暮らしたいのか、何を優先するのか、そこが大きなポイントになりそうですね。
次回はそのあたりを考えていきたいと思います。

続く


2010年12月17日

家族の気配を感じる『私の家』

こんにちは、森麗子です。
寒いのは嫌、早く春が来ないかしらと、思いつつ、昔のことを思い出しました。

子供の頃、平屋の家に住んでいました。
横浜市内でしたが、ご近所も友人の家も平屋が比較的多かったと思います。
2間続いた畳の部屋やそれに面した長い廊下、リビングダイニング、洋間、という間取りだったと記憶しています。

日本の民家は、もともと解放的な間取りで今のように部屋を区切ったりせず、用途によってしつらえを変えて暮らしていたので、夏は襖や障子を解放して風通しをよくして涼を取れたのですが、冬は現在の建築のように断熱や気密性に優れていなかったので、私の家も寒かったです。

当時は、両親と子供2人の家族でしたが、現在のように個々のプライバシーも保たれているようなことはなく、家族の気配は、どこに居てもいやおうなしに伝わってきました。
これが、当時の日本の『一般的な家』だったのかも知れません。

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私は学校を卒業し、代表的な現代建築家の一人である清家清先生の事務所に就職をして、いろいろなことを学ばせていただきました。

先生は、住宅の設計について口癖のように「ハウスではなくホームを作る」とおっしゃっていました。
家族のあり方、繋がり方こそが大切だということなのです。
先生の作られた『私の家』という自邸はトイレの間仕切りすらない斬新な住宅でしたし、その後に作られた『続私の家』では、ご家族6人が大きなワンルームで生活されていました。
私が先生のご家族にお目にかかったときには、皆さんそれぞれ新しい家族を持たれていましたが本当に仲の良い家族とはこうあるべきという理想的なご一家でした。

近年、平屋が見直されているようです。
高齢者にとっても平屋は、段差がなくて暮らしよいというのは勿論ですが、これから家族が成長していく家族にも利点が沢山あります。
階段の必要がなく、その分だけ間取りに余裕が持てること、トイレ等の水廻りが1箇所で済むことなど、コストの削減になります。
どの部屋も外と繋がっているので、例えば火災や地震という緊急時にも避難しやすいというメリットもありますし、お庭を取り込んだ空間つくりが容易になり快適性がアップします。

東京のように土地の値段が高い場合は、2階建て又は3階建てにして容積率一杯に建てないと、生活に必要な面積が確保できないことが多いかもしれません。
しかし、もし土地にある程度の余裕があれば、平屋の家はとても住み良いと思います。
水廻りや、プライバシーを守りたい最小限の部分にだけに間仕切りを設けて、あとは家具のレイアウトなどで領域を分ければ、風通しの良い、家族の気配を感じる『私の家』と呼べる快適な住まいを作ることができると思います。


2010年04月15日

住宅エコポイント

こんにちは、森麗子です。
ようやく春らしくなってきましたね。

【住宅エコポイント】の申請受付が、経済政策の目玉のひとつとしてスタートしました!
エコ住宅の新築またはエコリフォームを促進することで、地球温暖化対策の推進や経済の活性化を図ることを目的として、【住宅エコポイント】は導入されたんです。

昨年から実施されている家電の『エコポイント』と同じように、所定の省エネルギー性能を満たす住宅の新築やリフォームに対して、最大30万ポイント(1ポイント1円相当ですから最大30万円)がもらえて、そのポイントを商品券などと交換したり、追加工事の費用に充てることもできるのです!

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新築の場合は、平成21年12月8日~平成22年12月31日に着工した住宅が、【住宅エコポイント】の対象となります。
新築をお考えの方には丁度良い機会かも知れませんね。

木造の住宅であれば、『省エネ基準』を満たしたもの。木造以外の住宅であれば省エネ法の『トップランナー基準』相当を満たしているものが対象となります。
木造の『省エネ基準』とは、平成11年基準と言われるもので、省エネ型の外壁や窓を設けて、住宅性能表示制度でいう、『等級4』を満たすことで申請の対象となります。

木造以外の場合は、『トップランナー基準』という省エネルギーの基準を満たした住宅で、断熱性の高い外壁や、エネルギー効率の高い給湯・空調設備を設けることで、一般的な住宅より、エネルギーの消費量を約10%削減することが求められた基準を満たすことが申請の対象となります。

どちらも、それらに適合していることを証明する書類を添付して申請書を提出します。
リフォームの場合も対象となりますので、詳しくは、住宅エコポイント事務局のホームページをご確認ください。
http://jutaku.eco-points.jp/

新築の場合は、30万円相当のポイントがもらえて、実際に施工してみると光熱費がだいぶ低く抑えられてとても経済的です。太陽光発電設備の補助や税制の優遇、フラット35Sなどの併用が可能なので、とてもお得で、良い制度だと思います。


2010年01月16日

ちいさな家のエコなお話 第6話 太陽光発電 後編

こんにちは、森麗子です。

今回は太陽光発電のお話の後編です。

家族分の消費電力が賄えて、地球環境にも優しい太陽光発電ですが、設置にはどの位の費用がかかるのでしょうか?

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太陽光発電機器の設置費用は、各メーカーによって価格のばらつきがありますが、1キロワット当りの平均設置額約70万円。3キロワットを搭載した場合工事費は210万円となります。これに対し国の補助が1キロワット当り7万円なので(平成21年度)3キロワット×7万円=21万円で実質負担額は189万円となります。

この他にも独自に助成金制度を持つ自治体は多く、例えば東京の場合港区は上限30万円で設置費の4分の1が助成されます。国の助成金と併用することもできるので、上手に使えば自己負担額を抑えることができます。

各助成金制度にはいくつか条件があるので実際に導入する場合には「太陽光発電普及拡大センター」や自治体に確認してみて下さい。

また、余剰電気を買い取ってくれるシステムもあります。太陽光電池を使って作られた電力のうち、自宅で使わないで余った電力を電力会社が買い取ってくれるのです。

例えば、昼間日差しの強い時に沢山発電されると電気が余ってそれを電力会社に買い取ってもらい、逆に夜間や日射のない時は電力会社から電気を買って使うというものです。

現在は、1キロワット1時間で23円位の買い取り価格ですが、2010年実施とされている「太陽光発電の買取制度」が導入されると、余剰電力は1キロワット1時間で48円と、現在の2倍の価格で引き取ってもらえることになり、初期投資回収に20年かかるといわれた太陽光発電も約10年~15年で元が取れることになります。

もちろん太陽という自然が相手のことですから、お天気やパネルの向きなど条件によって変わることも多いのですが、CO2の排出量を抑えられることや、限りある石油資源などに頼ることなくクリーンなエネルギーを自宅で作るというのはいいこと。というより…、総ての家庭が実行しなければならないことになりつつあるように思うのです。

もちろん、太陽光発電を設置している世帯は、補助制度などの後押しもあってどんどん増えています。
国の補助申請状況から見ても、平成20年度の総申請数は約2万2500件、21年度4月~12月の9ヶ月間で申請件数は約9万6000件と急激な増加傾向にあるのです。
一般家庭でも、自然やエネルギーに対する取り組み方や意識が大きく変わってきていると実感できる規模になっているんですね。


2009年11月12日

ちいさな家のエコなお話 第5話 太陽光発電 前編

すっかり秋らしくなって来たと思ったら急に朝晩冷え込んできました。
夏の間は、「美容の大敵!」と思っていた太陽がとても恋しくなる季節到来ですね。
今回は、太陽の恵みのお話しです。

ぽかぽか暖かくて良い気持ちにさせてくれる太陽。その太陽の恵みはもっともエコなエネルギーです。そんな太陽のエネルギーを利用する代表的な方法に『太陽光発電』と『太陽熱利用システム』というものがあります。

『太陽光発電』は太陽電池を利用して太陽のエネルギーを電力に変換する設備です。
『太陽熱利用システム』というのは家の屋根などに設置した太陽熱温水器で温水を作りお風呂や給湯に使うというシステムです。

そんなエコなエネルギー利用を促進するために、どちらにも国や地方自治体から助成金が出て推進しています。
2020年までに25%のCO2を削減しようという目標があります。CO2を排出する燃料系のエネルギーに替えて、なるべく太陽光を利用し、地球や子供たちの未来のために、家庭環境にもエコを取り入れたいものですね。

今回は『太陽光発電』について2回に分けて書いてみますね。
もちろん、『太陽熱利用システム』についても掲載したいと思っていますのでお楽しみに。

太陽光発電は、太陽電池を屋根や壁等に設置します。
一般的な戸建に設置する太陽光発電の出力は3~4 kWで、設置するのに20~30㎡の広さが必要。屋根に架台を取り付けてその上に太陽電池を設置する置き型タイプや、太陽電池そのものが屋根代わりになる屋根建材型があります。

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デザインも進化していて、シースルー化された物や、超軽量化されたもの等、いろいろと開発が進んでいるようです。最近は太陽光発電のエキスポも大々的に開かれるほどで、携帯電話や車など、いろいろな分野でも使われていますね。

では、太陽光発電の経済性について考えてみましょう。
一般的な家庭で消費する電気量は4人家族の場合、年間約5500kwh程度と言われています。太陽光発電は1kWの設備で年間約1000kWhの発電量が見込まれるのと言われていますので、仮に3kWの設備を設置した場合は、4人家族の家庭の消費電力の約55%を賄える計算になります。当然、6kWの設備ですと、10%の電力が余る計算にもなるのです。

太陽光発電を選択する際に、気密・断熱性の高い家ですと、冷暖房効率が高まり、少ない電力でも効率的に冷暖房がまかなえます。
新築で太陽光発電の搭載を検討する際には、家本体の気密・断熱性についても検討することが省エネとCO2対策によりいっそう有効なのです。

ここまで読むと、家族分の消費電力が賄えて、地球環境にも優しいのならば、できるだけ大きな設備を選びたくなるのですが…、購入時にはどんな費用が必要なのでしょうか。また、太陽光発電を利用している世帯がどのくらいあるのでしょうか。
そのお話しは次回に。


2009年07月22日

ちいさな家のエコなお話 第4話

こんにちは、森麗子です。

日本の夏がやって来ました!
今年は不景気で花火中止や規模の縮小っていう話を度々耳にします…残念ですね。

昔の日本の住宅は、夏の暑さをしのぐことが大前提に作られていました。庇(ひさし)や軒(のき)を深くして日差しを遮ったり、カヤ葺き屋根の断熱効果を利用したり、風通しをよくしたりすることで、夏の暑さを和らげていたんです。

夏には、障子を葦の入った夏障子に変え夕方に打ち水をすれば、夜はある程度涼しく過ごせます。風鈴の音もすがすがしいですよね。

…でも、都会では冷房を止めて風を入れるつもりで窓を開けても、アスファルトの道やコンクリートの建物が日中熱せられ蓄熱されているので夜になっても一向に気温は下がりません。それに窓を開けっ放しでは、防犯的にも心配ですね。

それにしても年々暑くなる夏…。ちなみに50年前の東京の夏の最高気温を調べてみると5度も上昇しているんです。

そこで家の断熱性が重要になって来るわけです。夏は外の熱をシャットアウトして室内の冷気を逃がさない、冬はその逆ですね。冬大切だった太陽の暖かさは夏には大きな問題となるわけです。

ちなみに、夏の昼間の冷房時建物内に侵入する熱量の70%は窓から入りこむらしいのです。冬は窓から50%程度の熱量が逃げていきます。実は、窓が家の快適性を保つためのキーポイントになっているんですね。

そこで、窓ガラスやサッシにもいろいろな工夫がなされているんです。
窓ガラスには、フロート板ガラス、型板ガラス、編み入りガラス、合わせガラス、複層ガラス、真空ガラスといったガラスがあります。その中で断熱性能が高いものに複層ガラス真空ガラスがあります。真空ガラスは2枚のガラスの間を真空にしたガラス、複層ガラスは2枚以上のガラスの間に空気やガスを入れて断熱性を高めたガラスです。
ガラスだけでなく、樹脂でコーティングすることでサッシ枠から熱が伝わらないように工夫された断熱サッシも普及しています。
どれも、一般的なガラスやサッシに比べるとやや高価ですが、断熱効果による消費電力の節約や冬の結露にも効果があることを考慮すれば、新築や改築時にぜひ採用したいアイテムといえるでしょう。

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また、庇やブラインドだけではなく、グリーンカーテンといって、ゴーヤなど生育の早い植物で日差しを遮る方法もありますね。
効果は植え方や環境により異なりますが、グリーンカーテンの有無で7度もの体感温度差があったというレポートもありました。
陽差しを遮り電気消費量を抑え、夏ばてを防止するビタミンをたっぷり補給できるゴーヤは日本の夏に欠かせないエコアイテムになりそうですね。

工夫して暑い夏を乗り切りましょう!


2009年05月28日

ちいさな家のエコなお話 第3話

こんにちは、森麗子です。

さて今回も、「エコな暮らし」っていったいどんなことなのか考えてみようと思います。

家庭用のシャワーは毎分10~12リットルものお湯が出るってご存じでしたか?例えば、10分間シャワーを浴び続けると100~120リットルのお湯を使うことになります。
水は1リットル1kgですから、なんと!、10分間で100kg以上のお湯が流れているんです!(ちなみに浴槽の湯量は、お風呂のサイズにも拠りますが≒200リットル≒200kg位です)

もしも、5人家族が全員10分間シャワーを使ったら、500kgから600kgもの量のお湯を使うことになるのです。(ひょっとしてもっとたくさんのお湯を消費しているのかも)

それに、食器洗いなどにもお湯を使いますから、家庭で消費されるお湯の量って驚くほど多いんですね。
これが、世界中の人たちの消費量にすると大変な熱量になると思います。少しでも節約したいものですね。

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ご存知の方も多いと思いますが、最近はシャワーヘッドを取り変えるだけで簡単に節水できるタイプがたくさん出回っています。
節水タイプのシャワーヘッドは、シャワーの穴を小さく・数を少なくして水量を減らすものが一般的です。シャワーヘッドにボタンがついていて水の出し止め機能がついている便利な物もありますよ。

他にも、段階的に水量をコントロールできるものから、塩素を除去するものや、マイナスイオン化させるもの、マッサージ機能付きのものなどシャワータイムが楽しくなりそうなものもたくさんあるんです!

節水効果は15%~50%とメーカーによってまちまちですが、ご家庭でお試しになる価値は高いと思います。ちなみに値段の方も1000円~5000円位でホームセンターやインターネットでも購入できます。
シャワーヘッドを交換するだけで、お金もCO2排出量もかなり節約できるんですよ。

また、お湯を作るのに必要な熱量は、
(求めるお湯の温度-現在の水の温度)×水量
に比例します。つまり、冷たい水をお湯にするよりも、ぬるい水をお湯にした方が効率的なのです。追い焚きのできるお風呂の場合は、予めお風呂に水を張っておくと、冷たい水も室温で暖まりますので、電気代やガス代の節約にもなるというわけです。
また、こうした置き水をしておくと、災害や火事の時に助かるかも!


2009年04月28日

ちいさな家のエコなお話 第2話

こんにちは、森麗子です。

さて今回も、「エコな暮らし」っていったいどんなことなのか考えてみようと思います。

その前に前回の『断熱性能のお話し』のおさらい。

住宅の中で最も消費電力量の大きい、冷暖房の消費電力を減らすことは、電気代を節約できてお財布に優しいだけでなく、無駄な電気エネルギーを消費しないことで、「エコに貢献」できるんです。

ゆえに、住まいの断熱性能を高めることで達成できる節約も、これが何千軒何万軒という単位になると、計り知れないほど、環境への大きな効果があるんです。

ここからが続きのお話し。

廊下や不在の部屋の灯りをこまめに消したり、使わない器具類のコンセントを抜いたりすることはコツコツではありますが、エネルギー節約の第一歩と言われているんです。
でも、ついうっかり朝まで消し忘れることもあったりして…。

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例えば、人の動きを感知して電気がついたり消えたりする人感センサーという感知式の照明器具が案外便利なんです。人感センサー付きの照明を使うことで、歩く先々に灯りが点るので、スイッチをまさぐったり、暗いところを歩いて躓いて痛い思いをしなくて済むのです。
当然、人気がなくなると灯りは自動的に消えます。

ただし、トイレなどに設置する場合は注意が必要。冗談みたいなお話ですが…センサーによっては、じっと座っていると突然電気が消えてビックリなんてこともあります。人感センサーには、人の動きを察知して反応するものと、温度差を捉えて反応するものがあるのです。もしトイレに人の動きを察知して反応するセンサーを選んでしまったら、電気が消えないように手を振ったり、途中で体を動かしたりちょっとした動作が必要かもしれませんね。(^_^;)

その他にも、家中の照明のスイッチを一ヶ所にまとめて入り切りするなんていう優れものもあります。この集中コントロール方式だと、いちいちスイッチのところまで歩いていく手間も省けるので、二階のリビングから玄関や戸外の灯りを消すことも簡単ですね。

また、LED(青色発光ダイオード)を使用した照明も徐々に増えています。
発光ダイオードですと、白熱電球に比較して発光効率が大変高く、球切れもほとんどないので、節電にも節約にもなりますね。

節電のためにも、無用に大きな家を作ったり、壁の色を暗くして照明の数を増やしたり、陽の当たらない廊下や部屋を作り、昼間から点灯を必要とするよりは、昼間は屋外の灯りを上手に取り込み、夜間は効果的に配置した照明器具で、暖かく雰囲気のある灯りを点せる、ちいさくてエコな家を設計したいものですね。


2009年04月01日

ちいさな家のエコなお話

こんにちは、森麗子です。

最近、身の回りに「無理せずエコな暮らしを心掛けたい」と思っている人がどんどん増えてきていませんか?
そこで記念すべき第1回目のブログは、「エコな暮らし」っていったいどんなことなのか考えてみようと思います。

先ず、暮らしの省エネについて。意外に思われるでしょうが、家庭で消費されるエネルギーの40~60%は(気候や断熱のレベルによっても違うけど)部屋の冷暖房に使われているんです。20%がお風呂などの湯沸しに、15~30%が調理器や照明などに使われているのです。この数字からもわかるように住まいの断熱性能を高めることで、冷暖房の消費電力を減らすことは、電気代を節約できてお財布に優しいだけでなく、無駄な電気エネルギーを消費しないことで、「エコに貢献」することでもあるのですよ。

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住まいの断熱性能を高めるときにとても大切なのが、いい空気を取り入れるということ。設計上、通気の配慮が足りず、上手に換気ができない住まいは、お風呂や水回りの湿気や、窓の結露からでも、カビや結露の発生で壁紙や窓、家具が汚れ痛んだり、アレルギー疾患など病気の原因になったり、場合によっては構造体自体の寿命が短くなったりもするのです。…建築家の私が言うのだから、説得力あるでしょ?(^_^;)

ただ単に断熱性を高めるだけではなく、空気の流れにも配慮して、夏は涼しく、冬はポカポカとお日様がさんさんと入る健康的な住まいが理想なのです。こうした工夫で誰もが「気持ちいい」と感じる住まいはそれだけで「エコを実践している」ともいえるのです。

ちいさな家のちいさなエコのお話ですが、自分だけのことだけではなく、これが何千軒何万軒という単位になると、計り知れないほど、環境への大きな効果があるということを多くの人に理解してもらいたいなぁ。