こんにちは、山﨑美奈子です。
私たちは暖色を見ると、脈拍数や心拍数が上がったり、自律神経に作用してホルモンの分泌を高めたり、気持ちを高揚させたりする効果があるとされます。
暖色は興奮色ともいわれ、バーゲン会場に多用されるのはこのためです。闘牛で使われる赤い布は、牛を興奮させるのではなく、観客を興奮されるためだそうです。
また、昔から私たちは「炎」を使ってきました。炎で暖をとり、料理をし、室内を灯し、人との団欒のそばには、暖炉や囲炉裏、焚き火などのように炎がありました。その炎の色が、暖色なのです。
「暖かい」だけではなく、「温かいぬくもり」を感じさせるのは、そのような長い経験の中から培われたのかもしれません。

そんな暖色を美しく見せる光は、やはり暖色系の光です。
以前は白熱ランプが代表格でしたが、地球温暖化や環境保護の観点から使用中止の方向へ向かっています。
代わりに、蛍光ランプの中でも白熱色や電球色、ウォーム色といわれるタイプや、最近では一般家庭向けのLED照明も普及してきました。雰囲気を出すならキャンドルの光もいいですね。

もし、ご自宅の照明を調光できるようでしたら、夕食や団欒の時には照度を低めにした温かな光にすると快適になります。ちなみに、書斎や勉強部屋などのような作業部屋では、照度が高めの青白い涼やかな光にするとよいでしょう。
各部屋の利用目的に合わせて照明環境を変えると、思った以上に快適に過ごせます。また、季節や時間帯によって光の色を変えるのも、手軽なリファインとして効果的ですよ。
こんにちは、山﨑美奈子です。
葉を落とした木々、雪に覆われた山々、街には黒いコートの波。冬は、無彩色で寒々しい気分になりがちですね。
そんな寒さの中、心をほっこりさせる暖色で、お部屋をカラーコーディネートしてみてはいかがでしょうか?
冬のインテリアには、暖色の中でもオレンジ色がオススメ。オレンジ色は多くの人にとって、炎の暖かみや人の温もりを連想させる色だからです。
それにオレンジ色は、食欲を刺激する色ともいわれています。リビングルームやダイニングルームにふさわしい色ですね。

でも、室内にストーブがたくさんあると暑すぎるように、暖色が多すぎるのも落ち着かないものです。特に鮮やかな色は、お部屋のアクセントカラー程度にとどめるとよいでしょう。
アクセントカラーは、視野面積の1~2割前後が目安です。クッションや食器、柄物のファブリックの1色など、皆さんのセンスを活かした配色で試してみてください。
赤は普段使いにしては強い色なので、スペシャルな日の演出に使うといいですね。クリスマスや、お正月の演出の色として、皆さんもお使いになられたと思います。
そして赤は、愛情表現の色でもあるので、誕生日やバレンタインデーなどによく似合います。
暖色でも黄色は、炎よりも太陽の輝く光をイメージさせるので、空気が和らぐ春のほうがよく合います。
冬といえば、極寒の地に暮らす北欧のインテリアやデザインのカラーコーディネートがとても参考になります。のんびりと雑誌やホームページなどを探してみるのも楽しいかも。
お部屋のカラーリングを、家族の皆さんとアレコレ話しながら過ごす寒い冬の巣篭もりライフ。夜が寒く長い今だからこそ、カラーコーディネーター山﨑がお勧めする、イチオシの過ごし方です!
こんにちは、山﨑美奈子です。
山野だけではなく、都心の街路樹や庭の植木も緑一色からさまざまな色に変わり始めました。すっかり秋本番ですね。

■パブリックゾーンを秋色に染める
秋色は、色の数が多すぎて、どんな色を選べば良いのか迷いますよね。
まずは前編にも書いたとおり、パブリックゾーンに活かしてみましょう。
「家族だけではなく、ゲストにも幅広く好まれる配色」を目標にしてください。
ところで、「幅広く好まれる配色」とはどのようなものでしょうか?
驚くことに、西欧では古代ギリシャ時代から色彩に関するさまざまな研究が盛んで、多くの人が「調和がとれている」と感じる配色方法が示されています。下記はその一部です。
下記はその一部です。
・ドミナントカラー配色
色相(色みの種類)に統一感をもたせた配色法です。全体に暖色や中性色といった温度感でまとまりが出ます。
・トーンオントーン配色
ドミナントカラーの一種ですが、色どうしの明るさに少しコントラストをつけます。モダンなインテリアのお宅によく合います。
・トーナル配色
モデレートカラーだけを使ったコーディネートです。穏やかなやさしさでゲストの緊張をほぐす効果があります。

ほかにも、『「緑」を自然に使って、ココロもカラダをさわやかに!(第2回)』で触れた「ナチュラルハーモニー」の考え方を使い秋色で配色すると、パブリックゾーンに自然な印象を添えてくれますよ。
■色の安定感にも気をつけて
パブリックゾーンのカラーコーディネートでは、色の安定感にも気をつけましょう。下の図をご覧ください。
上から下へ向かって暗くするとどっしりとした安定感が得られ、反対に下から上へ向かって暗くすると不安定な感じになります。
室内で天井を暗くしてしまうと、圧迫感にもつながるのでなるべく避けたほうが良いでしょう。
床が暗いと感じたら、明るめのラグを敷いたり、明るい色の絵を壁に飾って目線を上に誘導したり、ちょっとした工夫で改善されます。
和室もパブリックゾーンになりますが、畳が明るく、木材を使った壁や天井のほうが暗い場合が多くなります。
それでもあまり違和感がないのは、天然素材色であったり長年にわたって見慣れた風景だからだといわれています。
インテリアの色彩計画では、「たったひとつだけの正解」はありません。
ご紹介した配色ルールに皆さんなりの個性やアレンジを少しだけプラスして、自分ならではの「ちいさな家」をプロデュースしてくださいね!
こんにちは、山﨑美奈子です。
長い夏もようやく一段落。空気はカラッとさわやかで、つい散歩したくなるような季節となりました。
歩道の並木が日ごとに色づき、毎日のお散歩コースでも「今日はどんな色が待っているだろう」と楽しみになりますね。

■秋色ってどんな色?
秋色を色彩の専門用語に置き換えると、「色相は暖色から中性色を中心に幅広く含まれ、トーンはモデレートカラーとシェードカラーが中心」になります。
色相とは「赤や緑、青などという色みの種類」、トーンとは「淡いや深い、渋いなどという色のイメージや調子」です。
モデレートカラーは中間色ともいい、色にくすみがあり、穏やかなイメージをもつ色のグループです。シェードカラーは暗清色といい、文字通り暗さと透明感を併せもっています。
下にそれぞれの色を例示しました。鮮やかなビビッドカラーを比較すると分かりやすくなります。

秋色=茶色のバリエーションだと思われがちですが、よく見るとさまざまな色が秋を彩っていることが分かりますね。
■インテリアに秋色を取り入れるには?
皆さんは「ゾーニング」という言葉をご存知ですか?
直訳は「区分する」ですが、インテリアの色彩計画では「用途や機能、利用者別に住居内を区分する」となります。
一般的なゾーニングでは、利用者をメインに考えることが多く、実際の区分は下記のように大きく3つに分けられます。
1)パブリックゾーン:玄関、廊下、リビングなど
家族が集い、ゲストを迎えたりもてなしたりするゾーン。利用者の年齢層や性別などは限定せずに、幅広く好まれる配色が求められます。
2)セミパブリックゾーン:キッチン、バスルーム、トイレなど
主な利用者は家族ですが、ゲストが使うこともよくあるゾーン。比較的小さいため、色数や減らしたり、暗い色を控えたりして圧迫感を和らげましょう。
3)プライベートゾーン:子ども部屋、ベッドルームなど
ほぼ家族だけが使うゾーン。利用者が限られるので、家族の好みを取り入れたり遊び心を演出できたりします。
秋色はパブリックゾーンにとてもよく似合います。ベージュ~茶系を中心にコーディネートしてみましょう。
暖色のぬくもり、モデレートカラーの穏やかさ、シェードカラーの落ち着きが、多くの人をやさしく迎え入れる空間イメージを演出してくれます。

自然の中にあふれる秋色。日本人は昔から「紅葉狩り」といって山野に出かけ、秋色を楽しんできました。
そんな秋色でちいさな家を満たしたら、とてもステキですね。
今年はお家の中でも紅葉狩りを楽しんでください!
こんにちは、山﨑美奈子です。
9月は夏の疲れが身体に表れる時期です。そんな9月を乗り切る「元気」をつけるために、食卓と色の関係を考えてみましょう。
■ 青は食欲減退カラー?
近年、青が「ダイエットカラー」として、箸や食器などの食事まわりに使うと効果がある、と取り上げられたことがあります。
ダイエットカラーといわれる理由は、主に下記の3点です。
1. 天然食材にほとんどない色
茄子は青というよりも青紫ですし、青魚は調理すると別の色に変化します。私たちの食べ物は赤やオレンジ、黄の暖色系が多く、野菜は緑、たまに紫を見る程度で、青い食材はほとんどありません。
2. 味覚と色の関係
人は毎日何かを食べ、そこには必ず色があります。多くの食体験の結果、色と味覚は切っても切り離せない関係ができあがりました。青は腐った食材や青カビなどを連想させるため、特にくすんだ青は「まずそうな色」と感じる方が多くいます。茶色のカレーは美味しそうですが、青いカレーは食べたくないですものね。

3. 照明の色
リビングや食卓に使われる照明の多くは、電球色や白熱色のオレンジがかった色をしています。暖色系の光は、料理を美味しそうに見せる効果があるからです。一方で、青系の色を暗くくすませてしまうというデメリットがあります。
■ 青の効果は使い方次第
青に限らず、色のイメージや効果は、短所と長所を同時にもっています。不用意に使えば短所が出てしまいますが、色の性質を理解して使かえば色の長所を引き出すことができます。つまりは「適材適所」なのです。
青も使い方によっては、食卓に不向きかもしれませんが、食欲が減ってしまう今だからこそ、青を上手に使って食欲を高める方法もあります。
・ 青の清涼感+ガラスの透明感
この時季はコクのある重い食事よりも、ノド越しの良いツルンとした食べ物が欲しくなります。例えば、ゼリーやタピオカ、水ようかんなどはサッパリ系の味覚といえるでしょう。
これらの食品には共通した質感として、透明感や光沢感が挙げられます。前回お話したガラスの透明感ととても近いイメージです。青と組み合わせることで、見た目のさわやかさが際立ち、胃が疲れているときでも食べたくなりますね。

・ 色のコントラストと日本の伝統食器
夏の食卓には、そうめんや冷奴、梨など、白い食材が並びます。白さを際立たせる食器の色は、黒や紺などのような暗い色です。鮮やかに見せる効果もあるので、料理の色が引き立ちます。
藍染め付けの器は広く使われ、藍染めのランチョンマットもよく似合います。簡素なお茶漬けや素麺などでも雰囲気をグッと引き立ててくれますね。

・ 朝や昼の食卓をさわやかにする青
節電の今、朝ご飯やランチ、おやつの時間帯は、太陽の光をなるべく利用したいもの。自然の光の長所は、どの色もナチュラルに見せる効果があります。これなら寒色系のランチョンマットや食器もくすむことなく、キレイに見せることができます。

■ カラーコーディネートは「かさねの色目(いろめ)」で
日本人は昔から季節感を大切にしてきました。今では1年を4シーズンに分けますが、太陰暦では二十四節気といい、季節をより細かく分けていました。特に中世時代の宮廷では、「かさねの色目」が重視されていました。
「かさねの色目」とは、宮廷に参内するときの装束の配色方法です。「宮廷セレブ用ファッションカラーコーディネート術」と言ったほうが分かりやすいかもしれませんね。

この方法では、色の組み合わせが細かく決められ、それぞれ季節にちなんだ草花の名前や文学的な表現などで呼ばれていました。
例えば、十二単のグラデーションや狩衣などの表地と裏地の2色使いなどがそれです。当時は男女問わず、カラーセンスが出世にもかかわったそうです。
今の生活なら、服装だけではなく、インテリアではテーブルクロスとランチョンマットの組み合わせを始め、クッション、カーテン、ベッドまわりなど、2個1組で使っているところにピッタリです。

上の図で、上2組は9月の季節に合わせた色目。葉菊の裏地を、月草の表に使った縹色に変えると「花すすき」と名が変わります。下2組は季節の花ではなく、身のまわりのものからヒントを得た色目です。当時の人々による色への多様な心配りがよく分かりますね。もちろん、かさねの色目はこれだけではありません。ネットなどで検索してみると、皆さんがピンと来るかさねの色目が見つかると思います。
使うアイテムの大きさ、照明環境などに気をつければ、「青」は皆さんの生活に潤いをもたらしてくれます。ちいさな家のインテリア空間では、ちいさなアイテムも室内をデザインするための大切な要素です。皆さんのちょっとした気づかいが季節感の演出に役立ちます。
去る夏を惜しみながら、おおいに 「青」を楽しんでください!
こんにちは、山﨑美奈子です。
■「空色」イロイロ
太陽がギラギラと照りつける夏本番です。
私は木陰に入ると、空を見上げるようにしています。
明るくクリアに晴れ渡った空の青は、一服の清涼剤のように気持ちがスッキリするからです。
日本人は、空の青を「空色」と呼んでいます。
しかし、英語圏に目を転じると、空色に色々な名前がついているのです。
例えば、昼間の天頂の青を「ゼニスブルー」、地平線に接している部分の淡く緑がかった青を「ホライゾンブルー」、「セレスト」は天上の青を称える美称、などなど。
皆さんもたまには空を見上げて、ご自分が「空色」だと感じる色を探してみてくださいね。


■ なぜ青は寒色?
夏限定の商品や服、小物など、身の回りに青が増える季節です。それは、青系の色が寒色で清涼感のある色だからです。
皆さんは「青」から何を連想しますか?
水、空、海などを思い浮かべる方もいれば、青い服やソーダアイスなどを連想する方もいます。
後者は個人的な好みや思い出からの連想ですが、前者は世代や性別などによらず、一般的な共通認識として定着しています。
このように、色から連想するイメージのなかでも広く一般化したものを「色の象徴性」といいます。
青は水の冷たさや、水を飲んだときの清涼感などを象徴するので、寒色として多くの場で利用されているのです。二口蛇口の温水は赤、冷水は青などはいい例です。
今年の夏は「節電」という大きな課題があります。青の効果を利用して、電気だけに頼らない夏のすごし方を工夫してみてください。
■ 暑い夏を乗り切るための必須カラー「青」
皆さんは、人が持つ五感の中で、主に何の情報に頼っているかを意識したことはありますか?
実は、約8割を視覚情報に頼っていると言われているのです。
さらに、視覚情報の約8割を色の情報が占めているといいます。だから色はとても重要な情報源だといえますね。
「青」と一口に言っても明るさや鮮やかさの違いによってさまざまな色がありますし、青の効果も寒色というだけではありません。
青の使い方や効果を知れば、今までよりも快適に過ごせるはずです。
・ 清涼感のキメテは透明感+明るさ
夏に有効な青のイメージは「寒色」と「清涼感」。
透明感があって明るい青緑や青は、涼しさを感じるにはピッタリの色。
ほんのり色付いた程度のごく淡い色や真っ白と組み合わせるとより効果的です。
さらに、風鈴や金魚鉢など、ビーズやガラスのように透明感のある素材にもこだわると、より清涼感を演出できます。

・ 寒色だけじゃない青のパワー
下の写真を見て、皆さんはどちらのお部屋に奥行を感じますか?

多くの方が上だと感じると思います。
これは色に「距離感」に関わる効果があるためです。
同じ距離から見ても、赤やオレンジなどの暖色系は手前に感じるので【進出色】、青緑や青の寒色系は遠のいて見えるので【後退色】といわれています。
夏はお部屋を広く見えるほうがサッパリした感じがしますね。
・ 青をインテリアで活用するときの注意点
冷涼感を刺激してしまう青をインテリアに使う際は、夏の限定色にできるよう、季節によって変更しやすい部分で考えていきましょう。
インテリアに向いているのは、明るくて穏やかな青です。
青を後退色として利用する場合は、室内全てよりも壁のどこか一面だけに施す方が効果的。遮光カーテンなどを寒色系にしてもいいですね。
また、鮮やかな青はクッションやフォトフレームなど、室内のアクセント程度にとどめましょう。
ラグマットなど床に近い位置で使うアイテムなら、多少暗くても構いません。
入浴剤の色を夏だけ青にするのもいいですね。青には気持ちを落ち着かせる鎮静効果もあるので、リラックスしたバスタイムがすごせますよ。

・ お買い物では面積効果にご注意!
最近では、ショップへ出かけずに通販で購入する機会が多くなりました。特に暑い夏には日中に出かけなくて済むので、とても便利ですよね。
ここで注意したいのが、色の【面積効果】です。
クッションカバーなどの小さいアイテムならそれほど問題ありませんが、ベッドカバーやカーテンなどのようにある程度大きいサイズを選ぶ場合、小さなカラーサンプルだけで選ぶと、実物と色の見え方や印象が違ってしまうことがあるのです。
色や素材によるので一概には言えませんが、一般的には小さなサンプルよりも実物の方が明るい色はより明るく鮮やかに、暗い色はより暗く濃く感じる傾向にあります。
青であれば「色みが少し薄すぎるかな」と思う程度でも、意外と鮮やかに感じたりします。
大きい商品は、できるだけ店頭で実物を確認してから購入することをオススメします。
・ 好きな色も忘れないで!
今回は夏に使える色の効果をご紹介しましたが、実は忘れてならないのがご自分の好きな色や気になる色。
温度も湿度も高い日本の夏は、どうしてもイライラしがち。
そんなときでも好きな色やお気に入りのアイテムを使っているだけで、気持ちが何となく浮き立つように感じるものです。
ぜひ、お気に入りの夏アイテムをそばに置いて、暑さに負けないでくださいね!
前回、緑の癒し効果をお話しました。
緑色から連想するキーワードを調査すると「自然、希望、平静、安らぎ、理想」などが並びます。
専門的に学ばなくても、私たちは緑色のパワーを感じとっているのでしょうね。
ところで、私たちは普段から、自然に2色以上の色を同時に見て暮らしています。
ですから、何色かの配色のバランスが、私たちに多くの印象や時に心地良さやパワーをも与えてくれることになるのです。
■「ナチュラルハーモニー」で緑色のイメージをキープ
まず、下の写真 をご覧ください。

同じ緑色をしている葉でも、日なたと日陰では少し色が変わって見えませんか?
日なたの葉では、本来の色よりも明るく黄みがかっているように見えますし、日陰の葉では、暗く青みがかっているように見えますね。
この「色の見え方の変化」はつねに同じです。別の日に観察したら、日なたの緑が明るく青みがかって見えたり、日陰の緑が暗く黄みがかって見えたりすることはありません。
これは、「色み」と「明るさ」が連動している証拠なのです。
「ナチュラルハーモニー」とは、自然界の色の見え方に合わせて色みや明るさを選ぶとナチュラル感が失われない、という考え方を元にしたカラーコーディネートの方法です。
緑系でカラーコーディネートをする場合でしたら、黄みの緑は明るい色に、青みの緑は暗い色にすると、より自然に近いバランスをもつ「ナチュラルハーモニー」(下図参照) になります。
実際に色を並べて見てみましょう。

上の図は、左がナチュラルハーモニー、右がそうではない色の組み合わせです。
ファッション業界などでは新規性を重要視するため、右側のようにデザイン的な面白さを優先してカラーデザインをすることがよくあります。
一方、インテリアや住宅外観では、長く見ていても飽きのこないデザインや全体の調和感などをベースに考えるため、左側のナチュラルハーモニーを採用することが多くなります。
※ナチュラルハーモニーは、緑に限ったコーディネート方法ではありません。
別の機会にもほかの色でのアレンジ方法に触れようと思いますのでご期待ください!
これからの季節は温度感にもこだわりを
皆さんのなかにも、一般的な知識として「青緑や青=寒色」「赤やオレンジ、黄は暖色」だとご存知の方も多いと思います。
では、黄緑や緑、紫はどちらでしょうか? これらの色はあまり体感温度の変化を感じない色といわれ、「中性色」と呼ばれています。
しかし、組み合わせる色や緑の色みなどを変化させると、私たちが受ける温度感も変わるんですよ。

上の図で言えば、左は少し温かみのある「ウォームナチュラル」なテイストです。
ベージュは暖色のオレンジを弱くした色なので、少しだけ温もり感が残ります。緑系も少しくすんだ色なので、全体がやわらかな雰囲気にまとまります。ベージュはインテリアによく見られる色なので、皆さんも取り入れやすいコーディネート例ではないでしょうか。
対して、右はさわやかで涼しげな「クールナチュラル」です。
さわやかな白の面積が広く、緑も明るく透明感があるので、みずみずしくフレッシュなイメージを感じさせてくれます。
これからの季節、シーツや枕カバーなどはクールな印象のほうが湿気や暑さから来る寝苦しさが軽減されるでしょう。
素材は吸湿性の高いコットンなどにすると、体感効果もアップします。
ちなみに、鮮やかな緑は広い面積で使うよりも、アクセント的に使うほうがさわやかなイメージが強まりますよ。
ほかにも、水まわりは清潔感のあるクールナチュラル、リビングや廊下などは落ち着いた感じのウォームナチュラルなど、場所によって使い分けてもいいですね!
「ちいさな家」では、観葉植物やクッションカバーなどの小さなアイテムを変えるだけで、室内のイメージが変わってまいります。身近にある色のパワーを上手に活用してくださいね。
色と仲良く付き合っていきましょう!
初めまして、山﨑美奈子です。
カラースタイリストをしています。
色は、たった1色でもそれぞれにパワーを持ってて、赤を見ると「暖かいな」と感じたり、「今日も頑張ろう!」と元気が出たり、みどりを見ると心が落ち着いて感じたり。
私たち自身は無意識なのですが、いつの間にか色から力を受け取っているんですね。
皆さんの大切な「ちいさな家」にも、色の力を上手に取り込んでいただければと思っております。
草木の萌黄色が美しい季節です。

(写真は2008年5月、京都の神護寺にて)
「萌黄色(もえぎいろ)」は「萌葱色」とも書きます。
昔の日本では、漢字の「葱」を私たちがイメージする「緑色」を表す文字として使っていたようです。
「萌」は"草が芽吹く"という意味ですから、萌黄色や萌葱色という色は、春の若葉の色をさしていたといわれています。
「萌木色」という表記もあるのはそのせいでしょう。
みずみずしくて透明感があって、まぶしいほどに明るくて、思わず深呼吸をしたくなる。そんな若葉の色にピッタリの名前ですね。

( Photo by (c)Tomo.Yun ) http://www.yunphoto.net
最近 、「緑」がニュースになりました。ご存知ですか?
群馬県みどり市が以前から取り組んでいた「緑のカーテン」事業では、3年前からゴーヤーとアサガオの苗を無料配布していたそうです。
しかし、今年は予想以上に市民が殺到してしまったという内容でした。
・群馬県みどり市公式ホームページ
http://www.city.midori.gunma.jp/
・緑のカーテン事業
http://www.city.midori.gunma.jp/section/02minsei/07seikatu/g_curtain.htm
緑色は「アイレストグリーン」と呼ばれ、眼精疲労に効果があるといわれています。
しかし、緑色なら何でもいいというわけではありません。
パソコンや携帯のモニタなどのように、光が発する鮮やかな緑は、眼や脳にとって刺激が強すぎるのです。
間近で長時間見つめていると「"逆"アイレストグリーン」となる場合すらあります。
一方で、緑色は私たちにとてもよい生理的効果を与えてくれます。
高ぶった心や神経を落ち着かせる癒し効果が期待でき、ゆったりとした穏やかな雰囲気をもたらしてくれます。
このような場合の緑は、草木の緑色がピッタリ!
私がオススメしたい「アイレストグリーン」的使い方は・・・
・植物は少し離れて眺める。
・「一点を集中して見る」のではなく、「全体をボンヤリ眺める」。
・部屋は少し暗くする(リラックス効果&省エネ)。
ご自分でゴーヤーやアサガオを育てるなら「アイレストグリーン&カーテン」となり、とってもステキです!
もちろん、ご近所のお庭や公園を借景にしてもかまいません。
手間の要らないミニサイズのサボテン や苔玉なら、机やキッチンの周辺にも置けますよ。
天候が不安定な季節に活かしてみてはいかがでしょうか?

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続く